クエッタ(その他表記)Quetta

デジタル大辞泉 「クエッタ」の意味・読み・例文・類語

クエッタ(Quetta)

パキスタン西部、バルチスタン州の都市。同州の州都標高約1600メートルの高原上に位置する。降水量が少なく昼夜の寒暖差が激しい。周辺では灌漑かんがいによるメロンザクロブドウの生産が盛ん。アフガニスタンイラン、インダス平原を結ぶ交通路交点に位置し、古くから交易要衝として知られる。

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精選版 日本国語大辞典 「クエッタ」の意味・読み・例文・類語

クエッタ

  1. ( Quetta ) パキスタン中西部の都市。アフガニスタンとの国境に近く、古くからインド西アジアを結ぶ文化交流、および交易の地として栄えた。

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改訂新版 世界大百科事典 「クエッタ」の意味・わかりやすい解説

クエッタ
Quetta

パキスタン西部,バルーチスターン州の州都。人口57万(1998)。地名はバシュトゥーン語のカワター(城塞の意)に由来する。標高約1600mのイラン高原東端部にあり,年降水量は195mmと少ない。アフガニスタンのカンダハールからボーラーン峠を経てインダス平原へ至る交通路と,イランからの交通路との交点を占め,北からの果物,皮革羊毛,南からの穀物,茶などを集散する交易都市として栄えてきた。周辺は地下水路(カレーズ)によって灌漑される果樹園が多く,メロン,ブドウ,ザクロなどを産する。じゅうたんなどの伝統工業のほか,食品,化学,繊維などの工業が立地し,また南東にはデガリなどの炭田がある。
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百科事典マイペディア 「クエッタ」の意味・わかりやすい解説

クエッタ

パキスタン中西部,バルーチスターン地方の主都(標高約1600m)。アフガニスタン,イランとの交易の要路。カナート灌漑(かんがい)による果樹園が多く,各種工業もある。1876年英領,1935年大地震で壊滅後再建。陸軍士官学校(1907年創立),地球物理学観測所がある。98万8000人(2012)。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クエッタ」の意味・わかりやすい解説

クエッタ
くえった
Quetta

パキスタン西部、バルーチスターン州の州都。人口56万0307(1998)、100万1205(2017センサス)。地名はパシュトー語のカワター(城塞(じょうさい)の意)に由来する。標高約1600メートルの乾燥した高原上に位置する。北のアフガニスタン、西のイランからインダス川の河谷に至る交通路の交点にあり、軍事上、交易上の要衝を占めてきた。周辺はブドウ、ザクロなどの果樹園が多く、食品、化学、繊維などの工業も立地する。南東方のデーガリには炭田がある。

[応地利明]

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