クロコシジロウミツバメ(その他表記)Oceanodroma castro; band-rumped storm petrel

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クロコシジロウミツバメ」の意味・わかりやすい解説

クロコシジロウミツバメ
Oceanodroma castro; band-rumped storm petrel

ミズナギドリ目ウミツバメ科。全長 19~21cm。コシジロウミツバメによく似ていて,雨覆は淡褐色,腰は白色,体のほかの部分は黒褐色であるが,腰の白色部はやや広く,腹側部まで広がっている。また燕尾形をした尾の中央部のへこみもやや浅い。海上を飛行中の 2種の区別は非常に難しい。太平洋大西洋温帯から熱帯海域に分布し,ハワイ諸島ガラパゴス諸島アゾレス諸島島々で繁殖する。同じ繁殖地で季節を違えて 2度繁殖する集団もあるが,これらは別の集団で,アゾレス諸島では別種であることが確認されている。日本では岩手県日出島三貫島で繁殖することが知られている。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロコシジロウミツバメ」の意味・わかりやすい解説

クロコシジロウミツバメ
くろこしじろうみつばめ / 黒腰白海燕
Madeiran storm-petrel
[学] Oceanodroma castro

鳥綱ミズナギドリ目ウミツバメ科の海鳥。全長19センチメートルほどの小形種で、全身黒褐色で腰とその側方だけが白い。太平洋、大西洋の暖温海域に分布し、外洋の島で繁殖する。動物プランクトンを食べる。日本では陸中海岸日出島(ひでしま)(宮古市)で繁殖し、ここは国の天然記念物に指定されている。

[長谷川博]


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