日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロロエタン」の意味・わかりやすい解説
クロロエタン
くろろえたん
chloroethane
ハロアルカン(ハロゲン化アルキル)の一つ。常温・常圧でエーテル臭のある気体。塩化エチルともいう。圧縮すると液化し無色液体となる。工業的には、塩化水素、光の存在下で塩素によりエタンの水素原子1個を塩素原子で置換するか、塩化アルミニウム触媒を用い、35℃、3気圧でエチレンに塩化水素を付加するかして製造する。緑色の炎をあげて燃え、塩化水素を発生する。冷凍機の冷媒、低温での溶媒、殺虫剤、テトラエチル鉛の原料、種々の有機化合物にエチル基-C2H5を導入するエチル化剤、局所麻酔剤として用いられる。可燃性であるので、密封し、熱、光を避ける必要がある。
[谷利陸平]
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