グラススティーガル法(読み)グラススティーガルホウ(その他表記)Glass-Steagall Act

デジタル大辞泉 「グラススティーガル法」の意味・読み・例文・類語

グラススティーガル‐ほう〔‐ハフ〕【グラス・スティーガル法】

《Glass Steigal Act》1933年に制定された米国の連邦法。世界恐慌の経験から、銀行の健全化と預金者保護を図るため、銀行・証券業務の分離や連邦預金保険公社(FDIC)の設立などを定めた。名称は法案を提出した2人の議員の名に由来。銀証分離を定めた条項は、1999年のグラム・リーチ・ブライリー法により撤廃された。1933年銀行法。

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関連語 ルール 投資 禁止

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「グラススティーガル法」の意味・わかりやすい解説

グラス=スティーガル法
グラス=スティーガルほう
Glass-Steagall Act

アメリカ合衆国の銀行と証券業の業務分離,銀行の信用供与に関する規制,預金者の保護などを定めた包括的な金融制度改革法。正式名称は 1933年銀行法。1929年のニューヨーク株式市場の大暴落をきっかけとする大恐慌(→大不況)対策の一環として制定された。この法により銀行業務と証券業務は原則的に分離されることとなったが(16,20,21,32条),1980年代以降この規制の撤廃を求める議論が高まり,1999年に成立したグラム=リーチ=ブライリー法 Gramm-Leach-Bliley Actにより銀行・証券の分離規定は撤廃され,銀行は金融持株会社のもとに設立した証券子会社を通じて証券業務に進出できることになった。その背景には,(1) 1970年代に始まるアメリカ金融革命のなかで証券業界に比べて銀行業が劣勢になってきたこと,(2) 1980年代に入ってアメリカの銀行の世界的地位が低下し,国際競争力の回復が要請されたこと,(3) アメリカ金融市場の開放要求が強まってきたこと,(4) グラス=スティーガル法の規定が曖昧な部分に関する商業銀行の活動が活発化してきたことなどによる。しかし,2008年9月のリーマン・ブラザーズ破綻を契機として生じた金融危機の再発防止をねらって 2010年に成立した金融規制改革法のドッド=フランク法 Dodd-Frank Wall Street Reform and Consumer Protection Actでは,自己勘定取引やヘッジファンドへの投資の禁止など,ボルカー・ルールと称される銀行への資産運用規制が導入された。(→銀行・証券の分離,連邦預金保険公社)

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世界大百科事典(旧版)内のグラススティーガル法の言及

【インベストメント・バンク】より

…沿革的には,南北戦争時に大量に発行された国債の引受け・販売を契機として専業として成立し,その後19世紀後半から20世紀初頭にかけての鉄道建設ブーム,企業の集中・合併など産業再編成ブーム,新興産業の発展の過程のなかで本格的に発展した。当初は大口預金の受入れや貸付けなどの商業銀行業務も兼営していたが,1933年銀行法(グラス・スティーガル法)によって商業銀行業務と投資銀行業務(証券業務)の兼業が禁止されたため,今日ではいわゆる銀行業務は行わない。【打込 茂子】。…

※「グラススティーガル法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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