日本大百科全書(ニッポニカ) 「グンバイヒルガオ」の意味・わかりやすい解説
グンバイヒルガオ
ぐんばいひるがお / 軍配昼顔
[学] Ipomoea pes-caprae (L.) Sweet
ヒルガオ科(APG分類:ヒルガオ科)の多年草。茎は砂上を長くはって分枝し群生する。葉は広楕円(こうだえん)形で質は厚く光沢があり、先はへこんで軍配団扇(うちわ)に似る。8~9月、葉腋(ようえき)に葉より長い花柄を伸ばし、集散状に1~3個の花を開く。花冠は紅紫色で漏斗(ろうと)状である。
海岸の砂地に生え、日本では小笠原(おがさわら)、四国、九州南部にみられ、世界各地の亜熱帯から熱帯に広く分布する。関東地方以西の本州にも海流にのって、漂着し発芽するが、繁殖には至っていない。
[高橋秀男 2021年6月21日]