③の意を表わす語形としては上代から近世・近代初期まで、下二段他動詞「うく」の連用形名詞「うけ」が使われていた。
仕掛けを一定の水深に保持するための漁具の一種。釣り漁具では、浮け、浮かしなどともよばれる。竿(さお)釣りでは、漁獲対象とする魚の遊泳水深を予測し、その付近に釣り針が静止するように釣り糸の下部に「錘(おもり)」を取り付けて沈降させ、釣り針を安定させる位置の水面に浮きを結着する。「浮き」の浮力と「錘」の沈降力によって釣り針が魚群の遊泳水深に安定する。魚が餌(えさ)を捕食する微妙な動き(いわゆる「魚信」「あたり」)は、釣り糸を通して水面の浮きに伝達され、そのとき浮きは水面下に沈降するなど微妙な動きを示す。網漁具では、浮子(あば)ともよばれ、「浮き」の浮力で網具を支えるとともに、所定の形状や位置に保たせる働きをする。
材質は、軽量で錘の沈降力と「浮き」の浮力の調和のとれるものが望ましい。従来は木、竹などが用いられていたが、現在ではほとんどが合成樹脂製のものが使用されている。「浮き」は「錘」と浮力のバランスが必要で、対象魚種によっては餌に食いつく形態、ひっぱりの強さなどにかなりの相違があるので、それぞれに適した形状が要求され使い分けられる。「浮き」の名称は、形状によって玉浮き、唐辛子浮き、棒浮き、徳利(とっくり)浮きなどがある。このほか、発光塗料を塗ったものや、照明装置のついた夜間用の電気浮きもある。
[添田秀男・吉原喜好]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…総トンは客船に使われるほか,あらゆる船の登録上の基準としても用いられる。船舶トン数【小山 健夫】
【諸民族と船】
[伝統的な船の諸形態]
船以前のもっとも単純な形態といえるのが浮きである。川を渡るときなどに,木切れ,革袋,ひょうたんなどを利用する。…
※「浮き」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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