ペーター(読み)ぺーたー

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ペーター」の意味・わかりやすい解説

ペーター
Pater, Walter Horatio

[生]1839.8.4. ロンドン
[没]1894.7.30. オックスフォード
イギリスの批評家,随筆家オックスフォード大学に学び,特別研究員として生涯の大半を学窓で過した。学生時代ラスキンの『近代画家論』に親しみ,ラファエル前派の人々の審美主義運動に共鳴した。出世作でまた代表作の『ルネサンス』 Studies in the History of the Renaissance (1873) は,ルネサンスの芸術家を題材に,彼の唯美主義的思想を最も端的に表明したもの。ほかに小説『享楽主義者マリウス』 Marius the Epicurean (85) ,短編集『空想の肖像画』 Imaginary Portraits (87) ,自国文学を扱った『鑑賞集』 Appreciations (89) ,『プラトンとプラトニズム』 Plato and Platonism (93) ,死後出版の『ギリシア研究』 Greek Studies (95) ,未完の小説『ガストン・ド・ラトゥール』 Gaston de Latour (96) 。その文体と思想双方において,ワイルドや G.ムアらの世紀末文学に,またイェーツを通じて 20世紀の作家にも大きな影響を与えた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ペーター」の意味・わかりやすい解説

ペーター
ぺーたー

ペイター

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例