1997年に登録、2002年に登録内容が変更された世界遺産(自然遺産)で、コスタリカのココ島(ココス島)にある国立公園とその周辺海域が登録範囲に含まれている。ココ島は、同国の太平洋岸の南西沖合約550kmに浮かぶ孤島(火山島)。島の面積は46.6km2、島の最高標高は634m。断崖絶壁で取り囲まれ、年間降水量は7000mmに達する熱帯雨林気候で、島全体がココヤシをはじめとした、うっそうとしたジャングルに覆われている。ココ島の島名は、このココヤシに由来する。同島の豊富な水は、断崖から滝となって海に流れ落ちており、独特の景観を見せる。ちなみに、この島は小説『宝島』のモデルになったといわれている。この島は1526年にスペイン人により発見され、海賊たちが訪れていたことから財宝伝説もあり、ハンターたちが島の探索を繰り返してきたが、いまだに発見されていない。こうした絶海の豊かな自然環境から、同島は固有種を含む動植物の宝庫で、周辺の海域は、北赤道海流が通っているため豊かな漁場を形成しており、シュモクザメ、マンタ、マグロ、イルカなどが生息する豊かな海になっている。◇英名はCocos Island National Park。世界屈指のダイビングスポットとして人気を集めている。