ゴルゴン(読み)ごるごん(英語表記)Gorgon

翻訳|Gorgon

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゴルゴン」の意味・わかりやすい解説

ゴルゴン
SH-11 Gorgon

旧ソ連がガロシュ弾道ミサイル迎撃ミサイルABMの後継型として,1980年代末からモスクワ周辺に配備しているサイロ式の ABM。SS-25 ICBMの改造型といわれ,低軌道人工衛星に対する迎撃ミサイルとしての能力も有すると伝えられる。ガロシュ・ミサイルに比べ射程が長く,核弾頭威力も小さいため迎撃時の核爆発による副次的被害は小さいものとみられる。また固体燃料使用のためガロシュ・ミサイルに比べ発射準備時間も短い。ガゼル・ミサイルとの組合せを ABM-3システムと呼ぶ。主要目は,射程 500km,全長 22m,直径 1.8m,発射重量 45t,推進方式3段式固体燃料,弾頭威力 550kt,コールド・ランチ式。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゴルゴン」の意味・わかりやすい解説

ゴルゴン
ごるごん
Gorgon

(1)ギリシア神話怪物。フォルキスとケトの3人の娘ステンノ、エウリアレ、メドゥサをいう。いずれも醜怪な顔を有し、蛇の髪、猪(いのしし)の牙(きば)、青銅の手、黄金の翼をもち、目にはその顔を見た者を石に化す魔力があった。3人のうちメドゥサだけが不死ではなかったため、ペルセウスに首を切り落とされたとき、そこから天馬ペガソスとクリサオルとが生まれたが、これは彼女とポセイドンとの愛の結晶とされる。メドゥサの首はアテネの盾の飾りとなり、またその血はアスクレピオスによって、生命をよみがえらす薬であると同時に生命を奪う毒としても使用された。一般にゴルゴンの頭は、守護の印としてしばしば武具城壁などに描かれた。

(2)エジプトという地名の起源となりまた50人の息子をもったことでも有名なアイギプトスの、妻の1人。

[丹下和彦]

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