日本大百科全書(ニッポニカ) 「サバンナモンキー」の意味・わかりやすい解説
サバンナモンキー
さばんなもんきー
savannah monkey
[学] Cercopithecus aethiops
哺乳(ほにゅう)綱霊長目オナガザル科の動物。アフリカのサハラ砂漠以南の広い地域に分布する。地方差が大きく、グリベットモンキーC. aethiops(中央部から東部)、ベルベットモンキーC. pygerythrus(南部)、ミドリザルC. sabaeus(西部)の3種に分類する考え方もある。体毛は灰色がかったオリーブ色で、顔は黒、肛門(こうもん)の周囲は赤く、雄の陰嚢(いんのう)は青い。オナガザル属のなかではサバナ(サバンナ)地帯に進出した唯一の種で、川辺の林を好み、かなりの時間を地上で過ごす。果実、草の実、木の葉、昆虫などを食べ、10~50頭の複雄群をつくる。優位な雄は、尾をあげ、赤や青で彩られた会陰(えいん)部を劣位者に誇示して優位性を示す。
[川中健二]