サボ(英語表記)sabot

デジタル大辞泉 「サボ」の意味・読み・例文・類語

サボ

サボタージュ」の略。

サボ(〈フランス〉sabot)

木をくりぬいて作る靴。甲の部分が革製のものもある。ヨーロッパ農民が用いた。

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精選版 日本国語大辞典 「サボ」の意味・読み・例文・類語

サボ

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( [フランス語] sabot ) ヨーロッパで用いられる木靴。ブナ、クルミヤナギなど堅い木をくり抜いて作る。
    1. [初出の実例]「いっそのこと靴は木靴(サボ)にするか」(出典浅草(1931)〈サトウハチロー〉僕の浅草)
  3. サボタージュ」の略。
    1. [初出の実例]「昨日ウンと働き過ぎたから、今日はサボだど」(出典:蟹工船(1929)〈小林多喜二〉五)

サボ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] sideboard の略 ) 客車側面に下げて列車行先や列車名を示す行先標。また、機関車前部や列車の後尾につけるものをもいう。

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改訂新版 世界大百科事典 「サボ」の意味・わかりやすい解説

サボ
sabot

ブナ,クルミ,ハンノキトネリコなど耐水性のある堅い木材をくり抜いて作られた木靴。ローマ時代から知られており,オランダフランスベルギーなどの農民や工場労働者などに愛用されてきた。普通素足で履くが,内側にわらや布を敷くこともある。男女,子どもを問わず用いられ,大きさは異なるが,つま先部がとがって上方にやや反った形は共通する。また足の甲が接する履き口の部分だけに,革を打ちつけたものもある。堅牢であるところから,水気の多いところ,田畑などでは実用に適している。さらにサボの底に2本あるいは3本の支えの足をもっているものが,アフガニスタン,韓国などに見られる。これもまた,一材からのくり抜きで作られるが,下駄の一種とも考えられる。なお,フランス語のサボタージュは日本では怠業の意に用いられるが,本来労働争議の際,サボで工場の床を踏みならしたり,機械や製品を故意に打ちこわしたりしたことに由来。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サボ」の意味・わかりやすい解説

サボ
さぼ
sabot フランス語

日本ではヨーロッパの木靴をいう。ヤナギ、ブナ、クルミなど、耐水性のある堅い木の生木を十分に枯らした木塊をくりぬいてつくる。古代から用いられていたが、現代でもフランスのブルターニュ地方や、オランダなどの農民に履かれており、男女とも同型である。語源はアラビア語のzaboto。本来フランスの木靴をサボ、オランダの木靴はクロンプklompという。甲部に粗い皮をつけた厚い木底の履き物もサボとよぶ。サボは靴の原型の一つと考えられるが、起源は明らかでない。似たものは日本や朝鮮にもみられる。

[田中俊子]

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百科事典マイペディア 「サボ」の意味・わかりやすい解説

サボ

耐水・耐久性に富むヤナギ,クルミ,ブナなどの堅い木で作った靴。生木を数ヵ月日光にさらし,十分枯らしてから内部をくりぬく。古代エジプトやローマにもあり,中世ヨーロッパで広く用いられ,現在でもフランスやオランダの民族衣装に見られる。無飾のもの,黒塗のもの,また甲に革製のベルトがついたものなどがある。
→関連項目

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「サボ」の意味・わかりやすい解説

サボ

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