シェルブール(読み)しぇるぶーる(英語表記)Cherbourg

日本大百科全書(ニッポニカ) 「シェルブール」の意味・わかりやすい解説

シェルブール
しぇるぶーる
Cherbourg

フランス北部、マンシュ県の軍港都市。人口2万5370(1999)。ノルマンディー半島北端にあり、リベット川河口に位置してイギリス海峡に臨む。機械工業が盛ん。大西洋岸の重要な軍港として発展し、18~19世紀建設の長い堤防で守られている。対岸イギリスや南北アメリカとの貿易、またイギリスとの旅客輸送も盛んに行われる。市街地の東部に飛行場を有する。原子力研究所、海軍工廠(こうしょう)の所在地。第二次世界大戦中の1944年6月、連合軍により解放されたが、爆撃による被害は大きかった。半島の先端部にあるため、他都市との陸上輸送に障害があり、工業化の進展が遅れ、人口は停滞している。

[高橋伸夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「シェルブール」の意味・わかりやすい解説

シェルブール
Cherbourg

フランス北西部,マンシュ県,コタンタン半島北部中央の湾奥にあり,イギリス海峡にのぞむ港湾都市。東西両側に海食崖を有する天然の要塞で,1776~1853年に造られた 3712mの長堤や,ナポレオン1世時代のオマ防波堤があり,フランス海軍の重要基地。第2次世界大戦では特に被害が大きかった。商港としては大西洋横断航路上の主要寄港地で,石炭木材,ワインを荷揚げし,鉄鉱石を積出す。ヨットハーバーもあり,観光地としても発展。漁港でもあり,造船・電機・食品工業などの中心地でもある。ミレーの作品の多い美術館がある。人口2万 8773 (1990) 。

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