人絹工業を創始したフランスの技術者。理工科大学校(エコール・ポリテクニク)の出身で、ニトロセルロースのアルコール・エーテル溶液を小孔(こあな)から引くと、絹状の繊維が得られることを発見して、1884年に特許を得た。しかし、得られた繊維はきわめて引火しやすく、この点の改良を重ね、1889年のパリ万国博覧会で大賞を得たのちに工業化に着手した。故郷のブザンソンで資本を集め、1892年5月から世界最初の人絹工場の操業を開始し、1904年にはハンガリーにも工場を建設した。セルロースの原料には、初めはクワの葉が使われたが、まもなく他の木のパルプや綿でよいことがわかった。シャルドンネの成功は、やがて他の方法による人絹の製造を可能にし、シャルドンネ人絹は第一次世界大戦までの間使われたにすぎなかったが、人絹を最初に工業化した功績は大きい。
[加藤邦興]
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新