ジゴキシン

化学辞典 第2版 「ジゴキシン」の解説

ジゴキシン
ジゴキシン
digoxin

C41H64O14(780.94).ゴマノハグサ科ケジギタリスDigitalis lanata Ehrh.やD.orientalis Lam.より得られる二次配糖体.酸によりジゴキシゲニン1分子とジギトキソース3分子に加水分解される.無色結晶.融点約265 ℃(分解).+11°.エタノールピリジンに可溶,エーテル,アセトンクロロホルムに不溶.肺水腫心臓性喘息などのうっ血性心不全に有効である.LD50 0.23 mg/kg(ネコ).[CAS 20830-75-5]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジゴキシン」の意味・わかりやすい解説

ジゴキシン
digoxin

ゴマノハグサ科のケジギタリスから得られる二次配糖体。強心剤の一つ。無色の結晶で,消化吸収は 60~85%,作用発現は 15~30分,強心作用はジギトキシンより速く,ストロファンチンより遅い。生物学的半減期は 36時間,作用持続は中間型を示す。排泄腎臓糸球体ろ過により,尿細管再吸収は少い。一般のジギタリス製剤同様,飽和と維持で心不全の治療をする。成人の総飽和量は経口投与で2~3mg,静脈注射で 0.75~1.5mg,維持量は経口投与,静脈注射とも1日あたり 0.25~0.5mgを目安とする。ジゴキシンの体内蓄積性を下げ,消化管吸収をよくしたβ-メチルジゴキシンが開発されている。

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栄養・生化学辞典 「ジゴキシン」の解説

ジゴキシン

 ジギタリスの一種強心配糖体

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のジゴキシンの言及

【心臓薬】より

…いずれもステロイド骨格を有する配糖体で強心ステロイドとも呼ばれる。ジギトキシン,ジゴキシン,ストロファンチンなどである。またこれらの糖がとれた形のゲニンも強心作用を示す。…

※「ジゴキシン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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