スプールともいい,高エネルギー荷電粒子が物質中を通過するとき,その飛跡(トラック)にそってつくられるイオン対の集落をいう.α線,β線はもちろん,X線やγ線の作用も,結局は高エネルギー荷電粒子の作用にほかならない.これらの直接の作用で起こるイオン化,いわゆる一次イオン化はむしろ少なく,全イオン化の大半は一次イオン化で放出された低エネルギーの二次電子によるものであって,一次イオン化に近接してさらに数個のイオン対ができる.二次電子のなかにはかなり高エネルギーのものもあり,これらはスパーとは別にみずから一つの飛跡をつくって,一次粒子の飛跡から長い枝分かれをした形をとる.これをとくにδ線という.飛跡にそった線エネルギー付与(LET)あるいはイオン化の密度は,同程度のエネルギーの荷電粒子では質量の大きいものほど大であるから,これに伴いスパー間隔も狭まる.実際,β線,電子線,γ線ではスパーはとびとびにつくられるが,α線では互いに接続し,その飛跡は1本の柱状を呈する.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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