スプールともいい,高エネルギー荷電粒子が物質中を通過するとき,その飛跡(トラック)にそってつくられるイオン対の集落をいう.α線,β線はもちろん,X線やγ線の作用も,結局は高エネルギー荷電粒子の作用にほかならない.これらの直接の作用で起こるイオン化,いわゆる一次イオン化はむしろ少なく,全イオン化の大半は一次イオン化で放出された低エネルギーの二次電子によるものであって,一次イオン化に近接してさらに数個のイオン対ができる.二次電子のなかにはかなり高エネルギーのものもあり,これらはスパーとは別にみずから一つの飛跡をつくって,一次粒子の飛跡から長い枝分かれをした形をとる.これをとくにδ線という.飛跡にそった線エネルギー付与(LET)あるいはイオン化の密度は,同程度のエネルギーの荷電粒子では質量の大きいものほど大であるから,これに伴いスパー間隔も狭まる.実際,β線,電子線,γ線ではスパーはとびとびにつくられるが,α線では互いに接続し,その飛跡は1本の柱状を呈する.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新