スンバ島(読み)スンバトウ(その他表記)Sumba

デジタル大辞泉 「スンバ島」の意味・読み・例文・類語

スンバ‐とう〔‐タウ〕【スンバ島】

Pulau Sumbaインドネシア南部、小スンダ列島中部の島。旧称サンダルウッド島。フローレス島の南西沖合に位置し、スンバ海峡で隔てられる。乾燥したサバンナ気候のため農業に適さないが、馬とビャクダンを産する。マラブという土着の精霊信仰が残っている。主な町は北東岸のワインガプ

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改訂新版 世界大百科事典 「スンバ島」の意味・わかりやすい解説

スンバ[島]
Sumba

インドネシア中部,小スンダ列島中央部にある島。面積1万1082km2。人口43万(1989)。主都は北岸のワインガプ。サウ(サブ)島,ティモール島などとともに列島の主軸とは別の弧を形成し,列島主軸との間にサウ(サブ)海を抱く。ほぼ東西に細長く延び,石灰岩性の丘陵的地形を主とする。最高点はワンガムティ山(1225m)。気候は南東モンスーンの影響が強く,サバンナ的景観をなす所が多い。旧称サンダルウッド島の名のとおり,かつては白檀木を特産とした。スンバ馬と呼ばれる小型の馬を飼養し,これをジャワ方面へ移出する。乾燥気候のため農業はふるわないが,若干の米,トウモロコシタバコの生産がある。住民はマレー系で,言語はフロレス島西部と同じビマ・スンバ系のものを使用する。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「スンバ島」の意味・わかりやすい解説

スンバ島
すんばとう
Sumba

インドネシアの小スンダ列島中部にある島。フロレス島の南西沖合いに位置する。ほぼ東西に細長く面積1万1082平方キロメートル。500~600メートルの石灰岩性の丘陵地形からなり、島の南西部にワンガメティ山(1225メートル)がそびえる。南東貿易風の影響を受けるサバナ気候のため農業はあまり振るわないが、スンバウマの飼育とビャクダンの生産で知られる。かつてはポルトガル領であったが、1756年にオランダ領となり、さらに太平洋戦争中は日本軍の占領下に置かれていた。中心地は北岸のワインガプー。

[上野福男]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スンバ島」の意味・わかりやすい解説

スンバ島
スンバとう
Pulau Sumba

インドネシア南部,小スンダ列島中部の島。ヌサトゥンガラティムール州に属する。白檀の産地として知られ,17世紀からヨーロッパの商人が訪れた。トウモロコシを中心にイネ,コーヒー,タバコ,ココヤシなどを栽培し,牧畜も盛んでスンバ馬を輸出する。スンバ織は特産。主要港は北岸のワインガプ。住民は一部キリスト教徒化しているが,多くは固有のマラプ教を信じ,巨石墳墓群をつくる。面積1万 1153km2。人口 35万 5179 (1980) 。

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世界大百科事典(旧版)内のスンバ島の言及

【浮織】より

…今日最も素朴な織物の技術が伝承されているインドネシアの島々において,こうした浮織による紋織物が盛んに製作されている。これらはたいがい平織の地に各種の紋緯が加えられていくものであるが,とくに経糸を浮かせる経浮織はスンバ島のものがよく知られる。またインドでも金銀糸を交えた高価なサリー用の布が浮織によって作られている。…

※「スンバ島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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