ウリ科(APG分類:ウリ科)カボチャ属に分類される植物の一種でペポカボチャの近縁種である。果実を食用とする。原産地は北アメリカ南部からメキシコだが、ヨーロッパで定着した。日本に輸入されたのは1977年(昭和52)で、翌年には長野県で栽培が始まり、流通しているもののほとんどが国内産になっている。緑色、黄色、円型の3種があり、開花3~4日後の直径3~4センチメートル、長さ20センチメートル前後の未熟果を食するが、花つきの早取りしたものも利用できる。日本では緑色でキュウリの大形のような形のものが多く、味はくせがなく淡白だが、淡い苦味があることもある。加熱調理するとうまみを吸っていろいろな料理に使うことができる。とくに新鮮なものは生食もできるが、トマト味の野菜の煮込みであるラタトゥユには欠かせない。中をくりぬいて詰め物をして揚げたり、蒸したり、フライにしたりする。そのほか炒(いた)め物、ポタージュスープ、てんぷらの材料などにも使われる。またナムルにして韓国料理にも利用されている。旬(しゅん)は夏であるが、ほぼ一年中流通している。冬の一時期のみアメリカ、フランスからの輸入品が出まわることもある。新鮮なものは皮が光沢をもち、はりがあり、大きすぎず、適度なやわらかさをもつ。ほかのカボチャに比べて水分が多く、糖質が少ない。ビタミンA、Cが豊富でカロチンはとくに多い。カロリーが低く、利尿作用があり、便秘症にも効果がある。
[田中伶子 2020年2月17日]
『野口新生監修『舶来新食品大全』(1987・テレビ朝日)』▽『辻調理師専門学校監修『料理食材大図鑑 マルシェ』(1995・講談社)』▽『『食材図典』(1995・小学館)』
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