ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ソアレス」の意味・わかりやすい解説
ソアレス
Soares, Mário Alberto Nobre Lopes
[没]2017.1.7. リスボン
ポルトガルの政治家。首相(在任 1976~78,1983~85),大統領(在任 1986~96)。リスボン大学卒業後,パリ大学へ留学。帰国後弁護士を開業,政治活動を行ない,政治裁判などでも活躍。1958年ウンベルト・デルガド大統領候補を支援してアントニオ・デ・オリベイラ・サラザール独裁政権ににらまれ,1961年サントーメ・プリンシペに追放された。1968年マルセロ・カエターノ政権の誕生で帰国を許されたが,1970年政府批判の講演旅行が政府の怒りを買い,入獄か亡命かを迫られ,フランスに亡命。1973年ドイツ連邦共和国(西ドイツ)でポルトガル社会党を結成,1974年4月の国軍クーデター後帰国,臨時革命政府の外務大臣に就任。1975年暫定内閣首相。1976年4月総選挙で社会党を第一党に導き,アントニオ・エアネス大統領から首相に任命され,中道左派の連立内閣を組織。1978年7月連立与党と政策で対立,首相辞任。1986年,60年ぶりとなる文民出身の大統領に就任。1991年再選を果たし,1996年まで合わせて 2期を務め,ポルトガルの民主化促進の基盤を築いた。(→ポルトガル史)
ソアレス
Soares dos Reis Antonio
[没]1889.2.16.
ポルトガルの彫刻家。ボルトの美術学校で学んだのち,パリ,ローマに留学。のち母校の教師をつとめ,42歳で自殺。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報