タウンゼンド諸法(読み)タウンゼンドしょほう(英語表記)Townshend Acts

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「タウンゼンド諸法」の意味・わかりやすい解説

タウンゼンド諸法
タウンゼンドしょほう
Townshend Acts

1767年6月から秋にかけてイギリス議会を通過した4つの法律。フレンチ・アンド・インディアン戦争後のイギリスの対植民地政策に対してアメリカ植民地での抵抗が高まったとき,ピット (大) 内閣の蔵相 C.タウンゼンドが立案したもの。 (1) 軍隊宿営法を拒否したニューヨーク議会の立法機能の停止を命じる法,(2) 鉛,インキ,紙,ガラス,茶などに輸入税をかけ,その収入の一部を総督その他官吏の給料にあてるタウンゼンド歳入法,(3) アメリカ税関管理局の設置法,(4) 海事裁判所機構の拡充法をさす。これらの法はイギリス重商主義体制の再強化として,植民地人の激しい反感を買い,印紙税法のときと同じような抵抗運動が展開され,その結果 (2) の歳入法は茶条項だけを残して撤回された。

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