ちゃんちゃんこ(読み)チャンチャンコ

世界大百科事典 第2版の解説

袖無羽織で,〈ちゃんちゃん〉〈でんち〉〈さるこ〉などともいう。名は江戸時代,鉦を叩き飴を売り歩いた清国人の服装に由来するという。ちりめん,綸子(りんず),木綿などで綿入れや袷(あわせ)仕立てにした防寒着で,までの(まち),共紐をつける。袖がないため着脱に便利で動きやすく,寒い地方では労働用の防寒着として,はんてんふうの折り返らない襟に仕立てる。幼児用には丸い襟ぐりで被布襟をつけたものもある。

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大辞林 第三版の解説

袖なしの羽織。多くは綿を入れたもの。ちゃんちゃん。 [季] 冬。 還暦祝いに赤い-を着る

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

子供の袖(そで)なし綿入れ羽織。形態は後ろ身頃(みごろ)並幅一幅で脇(わき)に襠(まち)を入れ、衿(えり)は羽織衿と同様の折り衿、紐(ひも)は表と共布で芯(しん)に真綿を入れ、紐先に飾り糸をつける。丈は標準寸法で50センチメートル。身頃に木綿綿(もめんわた)(青梅(おうめ)綿)を入れ、防寒用として幅広く着用できる。表布は綸子(りんず)、富士絹、モスリン、綿織物、化繊織物など。男女児それぞれに向くかわいらしい柄(がら)、色を選ぶ。裏布は薄手羽二重(はぶたえ)、シンモスなどが使われる。色は男女児とも白、また男児は淡いブルー、女児は淡いピンクなどを用いる。女児用に衿を被布衿にして、これにレースまたは細かく折り畳んだ襞(ひだ)を挟み込んだものなどを用いることもある。なお、還暦の祝いに赤い袖なし羽織を着る風習があり、これも「ちゃんちゃんこ」という。これは襠の幅が広く、衿は半纏(はんてん)風の立ち衿である。近年、この風習は敬遠されている。また農村では、袖がなく労働動作の面で機能的であり、着脱が容易で重ね着がしやすいことなどから、今日なお大人にも用いられている。[藤本やす]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 袖なしの羽織。多くは綿を入れたもの。ちゃんちゃん。ちゃんこ。《季・冬》
※追儺(1909)〈森鴎外〉「しかもそれが赤いちゃんちゃんこを着てゐる」

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