出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
五十音図第4行第2段の仮名。平仮名の「ち」は「知」の草体から、片仮名の「チ」は「千」からできたものである。万葉仮名では「知、智、地、陳、致(以上音仮名)、千、市、血、茅、乳(以上訓仮名)」などが清音に使われ、「遲、治、地、恥、尼、泥(以上音仮名のみ)」などが濁音に使われた。ほかに草仮名としては「(地)」「(千)」「(遲)」「(致)」などがある。
音韻的には/ci/で、歯茎と硬口蓋こうこうがいの中間と舌との間で調音する無声破擦音[tʃ]を子音にもつ。濁音は、東北、出雲(いずも)地方や四国、九州の一部などを除いて、ザ行のジと合一して[dʒ]を子音とする。表記上は主として「じ」を用いるが、連濁や同音連呼の第二音濁音化の場合には「ぢ」を用いる(「はなぢ(鼻血)」「ちぢむ(縮む)」)。
[上野和昭]
…魚を釣るための針。〈つり〉〈はり〉〈ち〉などともいう。各部の名称を図に示す。…
※「ち」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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