ドーフィネ(英語表記)Dauphiné

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドーフィネ」の意味・わかりやすい解説

ドーフィネ
Dauphiné

フランス南東部のローヌ川からイタリア国境に及ぶ地方。旧州名。イゼール,ドローム,オートザルプ3県から成る。一般に山岳部の高ドーフィネと,ローヌ川,イゼール川間の低ドーフィネに分けられる。高ドーフィネの主産業は観光と牧畜,低ドーフィネでは穀類,タバコなどの栽培と乳牛飼育,繊維工業などが行われている。おもな都市はグルノーブル,バランス,ビエンヌ。9~10世紀を通じてプロバンス王国およびアルルの諸王国に属し,名目上は神聖ローマ帝国の一部となっていたが,1349年フランス王フィリップ6世に売却され,78年以降,神聖ローマ帝国の宗主権は正式に否認され,以後歴代フランス王の長子の所領地となった。ルイ 11世以後はこの制度も廃止され,グルノーブル議会の管轄下の一州となった。

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