ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナウコフスカ」の意味・わかりやすい解説
ナウコフスカ
Nałkowska, Zofia
[没]1954.12.14. ワルシャワ
ポーランドの女流作家。 20世紀のポーランド文学を代表する一人。地理学者で進歩的な社会活動家でもあった父の影響から,若くして社会性に目ざめ,17歳の頃にはすでに雑誌に象徴主義的な詩を発表。まもなく散文に移って,1907年最初の小説『公爵』 Książęで作家としての地位を確立。以後,代表作『境目』 Granica (1935) など,繊細な筆致で女性心理を描いた数多くの作品を書いた。第2次世界大戦直後に発表した短編集『メダリオン』 Medaliony (46) は,透徹した無駄のない散文でみごとにヒトラーの戦争犯罪を告発しえた傑作である。 36年と 53年に国家文学賞を受賞。
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