記譜法の一種。本来はグレゴリオ聖歌の表示のためだけに用いられた記号をさすが、現在ではビザンティン聖歌や西欧中世の世俗曲などにみられる類似の音符をもネウマとよぶことがある。ネウマは歌詞の上に書かれ、旋律の進む方向や演奏の方法などを指示する。
9~10世紀ごろの写本におけるネウマは、曲線やかぎ、ダッシュ、点などで記され、譜線がないために正確な音高を表さず、単に旋律の上がり下がりだけを示すものであった。この種のネウマには、古代ギリシアの詩におけるアクセント記号からの多大な影響がうかがえる。その後ネウマの形は時代とともに変化し、13世紀までには四角い音符となり、譜線も添えられ(原則として4本)、正確な音高をも示すようになった。しかし音の長短は不明瞭(めいりょう)で、19世紀以来、そのリズム解釈をめぐって大きな論争がおきている。現在でも、ローマ・カトリック教会の聖歌本のなかで、この四角いネウマをみることができる。
[黒坂俊昭]
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…ユダヤ教聖歌,シリア聖歌などに例があり,広範囲にわたって使用され,東洋にも実例は多い。(2)ネウマneuma 旋律の上行,下行などを,可視的な記号で表示するもの。グレゴリオ聖歌がその典型的な実例である。…
※「ネウマ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新