日本大百科全書(ニッポニカ) 「ノイバー」の意味・わかりやすい解説
ノイバー
のいばー
Friederike Caroline Neuber
(1697―1760)
ドイツの女優。旧姓ワイセンボルン。弁護士を父にライヘンバハに生まれる。19歳のとき書記ヨハン・ノイバーと駆け落ちして旅回り一座を転々とした。1727年ライプツィヒで一座を結成、ノイベリン(ノイバー夫人一座)の名で人気を博した。ここでゴットシェットの支援を得て演劇革新に乗り出し、フランス古典劇の上演、道化役の廃止などを試みたが、のちに劇団経営の立場からゴットシェットの理念と対立、ロシア客演後の41年には彼を風刺する作品を上演して支持を失った。以後、無名のレッシングの戯曲の初演を手がけたりしたが振るわず、53年に一座を解散、不遇のうちにベルリンで没した。
[大島 勉]