改訂新版 世界大百科事典 「ノイバー」の意味・わかりやすい解説
ノイバー
Caroline Neuber
生没年:1697-1760
ドイツの女優,巡業劇団の座長。通称ノイベリンNeuberin,旧姓ワイセンボルンWeissenborn。娘時代に公証人の父親からラテン語,フランス語をきびしく仕込まれたが,弁護士の補佐をしていたノイバーと知り合うに及んで駆落ちし,劇団に身を投じ,翌1718年結婚。2度目の劇団の財政的破綻のさい主導権をにぎり,ノイバー劇団を設立。ライプチヒを本拠地として,27年以降,ドレスデン,ハンブルク,ハノーファー,ブラウンシュワイク,ニュルンベルクに客演,40年にはロシアのペテルブルグで招待公演もした。ライプチヒ大学教授ゴットシェートの後援を得,台詞本位の劇の確立,俳優の社会的地位の向上に尽力したが,その労は生前は報いられなかった。
執筆者:小宮 曠三
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報