デジタル大辞泉
「ハリファクス」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ハリファクス
Halifax
カナダ,ノバ・スコシア州の州都で同州の最大都市。大都市域人口38万0844(2005)。大西洋岸の入江にある天然の良港で,多くの港湾施設がある。モントリオールやケベックが冬季は結氷するのに対し,ここは結氷せず,冬季にはカナダで最も活発な港となる。西ヨーロッパへ近いという地の利ももっている。沖合は北西大西洋漁場で,大漁港もある。カナダ・パシフィック鉄道のターミナルとなっている。食品加工,石油精製などの工場も多い。1749年,フランス軍の基地ルイブール(ノバ・スコシア北東部)に対抗するため,イギリス軍がここに要塞をつくってから発達した。この要塞は現在,史跡として多くの観光客が訪れる。翌50年にノバ・スコシアの行政中心地となった。1910年以来,軍港が置かれ,市の経済を支えている。第1次世界大戦中の1917年,フランスの弾薬輸送船が港で大爆発事故を起こして2000人が死亡し,市の大半に被害を及ぼした。第2次世界大戦中は北アメリカからヨーロッパへの食糧,武器の補給基地として重要な役割を果たした。
執筆者:正井 泰夫
ハリファクス
George Savile, Marquis of Halifax
生没年:1633-95
イギリスの政治家。みずから〈日和見主義者trimmer〉と称し,《日和見主義者の性格》(1688)という著作もあるが,つねにトーリー党とホイッグ党との中道を求めた。1672年枢密院議員となり,審査法に反対し,他方,ヨーク公(のちのジェームズ2世)排斥運動に反対しシャフツベリー伯と対立,82年には国璽尚書に任ぜられた。しかし,ジェームズ2世即位後,王権の絶対化に反対して85年に罷免され,名誉革命を支持した。革命後ふたたび国璽尚書となりウィリアム3世を補佐したが,ホイッグ,トーリー両党のはげしい政争にはそのいずれにも荷担せず,90年その職を辞して引退した。
執筆者:浜林 正夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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「ハリファクス」の意味・わかりやすい解説
ハリファクス
英国の政治家。王政復古に尽力して子爵を授けられる。1672年枢密院議員。ヨーク公ジェームズ(のちの2世)排斥運動に反対し,国璽尚書になる。しかしジェームズ2世の即位後は国王の専制支配を批判して1685年解任された。名誉革命を支持し,ウィリアム3世のもとでふたたび国璽尚書として補佐にあたった。みずから〈日和見主義者Trimmer〉と称して《日和見主義者の性格》(1688年)という著作を著しているが,その本領とするところは,つねに極論を排して,トーリー,ホイッグの中道をとることにあった。しかし両党の激しい抗争を嫌い,1690年職を辞して引退した。
ハリファクス(カナダ)【ハリファクス】
カナダ,ノバ・スコシア東岸の商業都市で,ノバ・スコシア州の州都。大西洋に面する天然の良港で不凍港。中継港,避難港,漁港としての機能をもつ。カナダ・パシフィック鉄道のターミナル。1749年イギリス軍の要塞として創設。39万96人(2011)。
ハリファクス(イギリス)【ハリファクス】
英国,イングランド北部ウェスト・ヨークシャー州,ペニン山脈東麓の工業都市。ヨークシャー西部,リーズ西方に位置し,羊毛工業を中心に綿,機械,化学などの工業も行われる。8万4000人(2001)。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
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