ハンガリー人のガライ・ヤーノシュGaray Jánosによって書かれた物語詩《老兵》(1843)の主人公の名。実在した陶工であるが,ハプスブルク家のオーストリア帝国の支配下にあったハンガリーの,農民兵の一典型として,伝説的人物とされている。老いた退役兵ハーリ・ヤーノシュは,故郷の居酒屋で,若者たちを相手に兵役時代の話をほらをまじえて話す。ナポレオンと戦って勝った話,オーストリア帝国の皇帝フランツの妃にひと目ぼれされた話,七つ頭の竜を組み伏せた話など,ハンガリーの作曲家コダイは,この人物のほら話を楽劇として作曲した(初演は1926)。プロローグと四つの冒険,そしてエピローグから成る。この楽劇から管弦楽組曲に編曲しなおされたものもある。異国の戦場へ送られたハンガリー農民兵が,過酷な運命のなかで,たくましく楽天的に生きる姿が描かれている。
執筆者:小澤 俊夫
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…1907年から母校リスト音楽院で作曲,理論の教師となり,19年には副校長の要職にもたずさわっているが,この間はおもに《バイオリンとチェロのための二重奏曲》(1914),《無伴奏チェロ・ソナタ》(1915)等,室内楽曲を作曲している。23年,ブダペスト市統合50周年記念式典のための《ハンガリー詩篇》は彼の名を一躍国際的なものにするが,この曲以後,オペラ《ハーリ・ヤーノシュ》(1926),《ガランタ舞曲》(1933),《孔雀の主題による変奏曲》(1939),《ミサ・ブレビス》(1944)等の大規模な作品が書かれるようになる。一方,25年以後子どものための多くの合唱曲を書いた。…
※「ハーリヤーノシュ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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