バイコロジー(読み)ばいころじー(英語表記)bicology

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バイコロジー」の意味・わかりやすい解説

バイコロジー
ばいころじー
bicology
bike-cology

自転車bicycle, bikeと生態学エコロジーecology)の合成語。1971年、アメリカで始まった市民運動で、大気汚染を生む自動車を追放し、自転車に乗って自然を守り、人間性を回復しようというもの。日本にもたちまち広がり、73年(昭和48)には交通遺児たちが1台の自転車「赤トンボ号」を乗り継ぎながら約3か月で日本列島を一周し、自動車がもつ資源蚕食、環境汚染、人間破壊などの原罪を告発した。自動車は、先進国、途上国ともに増加一途をたどっているが、地球温暖化を防ぐ方法としてふたたび自転車専用道の建設バイコロジーが見直されるときがくるのは必至である。

[玉井義臣]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バイコロジー」の意味・わかりやすい解説

バイコロジー
bycology

自転車利用の復活現象をいう。自転車は自動車の普及道路の危険増加から一時すたれていたが,手軽さ,スポーツ,健康の点から見直されるようになり,排出ガス交通渋滞事故,エネルギー浪費など自動車に対する反省底流に存在したこともあって幅広く利用されるようになった。またマウンテンバイクなど新たなスポーツタイプの自転車も製品開発されるなど,自転車利用が見直されている。しかし,駅前広場や道路が自転車で占領されるという社会問題も発生させ,駐輪場整備など都市計画に新たな課題を供している。

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