バウマイスター(読み)ばうまいすたー(英語表記)Willi Baumeister

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バウマイスター」の意味・わかりやすい解説

バウマイスター
ばうまいすたー
Willi Baumeister
(1889―1955)

ドイツ画家シュトゥットガルトに生まれ、同地で死去。初めアドルフ・ヘルツェル(1853―1934)に学び、のちパリに滞在してル・コルビュジエおよびレジェと知り合いその影響を受ける。1919~22年「壁画」シリーズを発表。20年代は機械およびスポーツをモチーフとし、しだいに抽象画に接近、36年以降構成的な抽象に移行する。ナチスにより制作を禁止されたが、46年シュトゥットガルト美術学校教授に迎えられ、第二次世界大戦後のドイツ美術復興に大きな足跡を残した。45年以後の制作にはシュルレアリスム要素が認められる。版画の制作も多い。

[野村太郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バウマイスター」の意味・わかりやすい解説

バウマイスター
Baumeister, Willi

[生]1889.1.22. シュツットガルト
[没]1955.8.31. シュツットガルト
ドイツの画家。シュツットガルト・アカデミーで学び,色彩理論にすぐれた A.ヘルツェルに師事。初めキュビスム純粋主義の影響を受けたが,次第に自由な形態の有機的な表現に傾き,クレー,ミロに通じる作品を制作。ドイツの抽象絵画先導を果し,最も多産で幅広い作風をもつ大家として活躍,フランクフルトの美術学校の教授もつとめた。主要作品『壁画』 (1922) ,『石の庭I』 (39) ,『幸福な日々』 (47,パリ国立近代美術館) など。

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