バックスキン(読み)ばっくすきん(英語表記)buckskin

翻訳|buckskin

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バックスキン」の意味・わかりやすい解説

バックスキン
ばっくすきん
buckskin

鹿(しか)皮、鹿皮なめし革表面(銀面)を毛ごとすき落とし、毛羽立てて柔らかい手触りに仕上げたもの。衣服手袋、靴、袋物などに使われる。近年羊皮や牛皮などの裏面を毛羽立てたなめし革(スエード)をもバックスキンといい、用語混同がみられる。複数形では鹿皮製の半ズボンの意があり、鹿皮製の服を着ていたため独立戦争時のアメリカ兵の俗称ともされる。また、これに外観を似せた、毛羽立てた毛織物バックスキン・クロスbuckskin clothや同様の綿織物もこの名称でよばれる。

[田中俊子]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バックスキン」の意味・わかりやすい解説

バックスキン
buckskin

本来はシカ皮の表面をサンドペーパーでこすって起毛させたもの。現在では,ヤギヒツジの皮などの加工品をもいう。美しくて手ざわりがよく,しなやかで,じょうぶなので,コートズボン帽子などのレザーウェア,靴,袋物などに用いられる。本物のシカの皮からつくるバックスキンは最近きわめて少く,ウシ,ヤギのクロムなめし皮の裏面をサンドペーパーで起毛させたスエードや,ウシ皮の表面を加工して,起毛させたヌバック (男女の靴用に使う) をもバックスキンに含めている。

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