パル(読み)ぱる(英語表記)Radhabinod Pal

共同通信ニュース用語解説 「パル」の解説

パル

インドネシア・スラウェシ島内に六つある州のうち、中部の中スラウェシ州の州都。人口約36万人。Uの字形の細長い湾の奥にある沿岸の町。今回の津波で町のシンボルである大型の橋が全壊した。昨年5月、パル郊外震源とするマグニチュード(M)6・6の地震が発生。2012年8月には郊外が震源のM6・3の地震で少なくとも4人が死亡した。(ジャカルタ共同)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「パル」の意味・わかりやすい解説

パル
ぱる
Radhabinod Pal
(1886―1967)

インドの法律家。ベンガル地方生まれ。苦学しながら数学法学を学び、カルカッタ大学法学教授、カルカッタ高等法院判事、カルカッタ大学副学長を歴任した。1946年5月、極東国際軍事裁判(東京裁判)のインド代表判事に就任。同裁判の終了時、多数判決と真っ向から対立する大部の反対意見書(いわゆる「パル判決」)を提出し、現行の国際社会において侵略戦争の計画・開始は個人に刑事責任を問いうる国際法上の犯罪にはなっておらず、また残虐行為について被告に責任を負わせるには証拠不十分であるとの理由で、すべての起訴事実について被告全員の無罪を勧告した。インド本国政府は当時、連合国の方針に反するパルの個人的意見に批判的であったが、パルは勝者が事後法の法的根拠で敗者だけを一方的に問責することに反対した。東京裁判後は1952年に国際連合国際法委員会委員。

[日暮吉延]

『東京裁判研究会編『共同研究 パル判決書』上下(1984・講談社)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パル」の意味・わかりやすい解説

パル
Permissive Action Link; PAL

行動許可伝達システム。核兵器に装備されている電子的な安全装置暗号を入れなければ核弾頭の安全装置を解除することができないようになっている。アメリカでは 1960年代ごろから導入され,国家最高司令官 (大統領) の暗号がなければ解除できない。またソ連の核兵器にも同様のものがあり,大統領 (共産党書記長) ,国防大臣,参謀総長,戦略抑止軍最高司令官の4人が同意してそれぞれの暗号を入れなければ戦略核兵器の安全装置がはずれないようになっていた。他の核兵器保有国も同じような装置をもつと考えられるが,その詳細は不明である。

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