ビオラル鉱(読み)ビオラルこう(その他表記)violarite

最新 地学事典 「ビオラル鉱」の解説

ビオラルこう
ビオラル鉱

violarite

化学組成 硫スピネルに属する鉱物紫ニッケル鉱とも。立方晶系,空間群Fd3m,格子定数a0.951nm,単位格子中8分子含む。紫灰色金属光沢粒状塊状劈開{001}不完全,硬度4.5~5.5,比重4.79(計算値)。鉱脈鉱床などから磁硫鉄鉱針ニッケル鉱黄銅鉱ペントランド鉱などとともに産出。特徴的な色,特に反射光での紫灰白色から,ラテン語のviolaris(紫)から命名

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビオラル鉱」の意味・わかりやすい解説

ビオラル鉱
びおらるこう
violarite

鉄とニッケルの複硫化物でいわゆる硫スピネル族鉱物の一員。結晶面のある個体の報告はない。深熱水性鉱脈に産し、針ニッケル鉱の分解物として生成されることが多い。日本では兵庫県養父(やぶ)郡大屋町(現、養父市大屋町)大屋鉱山閉山)、大分県大野郡三重(みえ)町(現、豊後大野(ぶんごおおの)市三重町)若山鉱山(閉山)などで針ニッケル鉱の分解物をなして産したことが知られている。

 共存鉱物は磁硫鉄鉱、針ニッケル鉱、黄銅鉱、ペントランド鉱、磁鉄鉱石英など。同定は明瞭(めいりょう)に紫色を帯びた灰色の外観。ただし化学組成によってはこの色がほとんどないことがあり、針ニッケル鉱の針状のものが共存していればわかりやすいが、単独のもしくは他の硫化物と塊状集合をなすような場合、識別は困難である。命名はラテン語のすみれ色(violaris)に由来する。単成分に近い組成のものは研磨面でこの色が観察される。

加藤 昭]


ビオラル鉱(データノート)
びおらるこうでーたのーと

ビオラル鉱
 英名    violarite
 化学式   FeNi2S4
 少量成分  Co,Cu
 結晶系   等軸
 硬度    4.5~5.5
 比重    4.79
 色     菫灰
 光沢    金属
 条痕    暗灰
 劈開    三方向にほぼ完全
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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