針ニッケル鉱(読み)しんニッケルこう(その他表記)millerite

最新 地学事典 「針ニッケル鉱」の解説

しんニッケルこう
針ニッケル鉱

millerite

化学組成NiSの鉱物。少量のFe, CoがNiを置換する。三方晶系,空間群,格子定数a0.9607nm, c0.3143,単位格子中9分子含む。真鍮黄色,さびやすい。金属光沢針状結晶放射状集合体,六角板状結晶。劈開}・{}完全,硬度3~3.5,比重5.5(測定値),5.374(計算値)。反射光で淡黄色,顕著な反射異方性。鉱脈鉱床,石灰岩中の団塊中,黒鉱鉱床の半黒鉱中,火山ガスの昇華物などからゲルスドルフ鉱・ポリジム鉱・紅砒ニッケル鉱・方鉛鉱・閃亜鉛鉱黄鉄鉱磁硫鉄鉱炭酸塩鉱物・重晶石などとともに産出。英国,ケンブリッジ大学の鉱物学者W.H.Miller(1801~80)にちなみ命名

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「針ニッケル鉱」の意味・わかりやすい解説

針ニッケル鉱
しんにっけるこう
millerite

ニッケル鉱石鉱物の一つ。中~低温熱水鉱床、ある種の正マグマ性鉱床、石灰岩の団塊中、超塩基性岩・塩基性岩中の脈のほか、黒鉱鉱床中からも少量発見された。自形は六角針状で放射状集合をなすこともある。針状を呈さない場合は、劈開(へきかい)の明らかな板状集合体をなす。共存鉱物として、ビオラル鉱ポリディム鉱などがある。日本では兵庫県大屋町(現、養父(やぶ)市大屋町)大屋鉱山(閉山)、大分県三重町(現、豊後大野(ぶんごおおの)市三重町)若山鉱山(閉山)などが有名。英名は最初にこれを研究したイギリスの鉱物学者ミラーにちなむ。

[加藤 昭 2017年5月19日]


針ニッケル鉱(データノート)
しんにっけるこうでーたのーと

針ニッケル鉱
 英名    millerite
 化学式   NiS
 少量成分  Fe,Co
 結晶系   三方
 硬度    3~3.5
 比重    5.37
 色     真鍮黄
 光沢    金属
 条痕    緑黒
 劈開    三方向に完全
       (「劈開」の項目を参照)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「針ニッケル鉱」の意味・わかりやすい解説

針ニッケル鉱
しんニッケルこう
millerite

NiS 。六方晶系,真鍮色の針状結晶の鉱物。放射状に集って産することがある。硬度3~3.5で軟らかく,比重 5.5。金属光沢をもち,条痕は緑黒色。熱水鉱床,塩基性の深成岩に鉱脈として産する。

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