日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビシー」の意味・わかりやすい解説 ビシーびしーVichy フランス中部、アリエ県の副県都。パリ南南東349キロメートル、ロアール川支流アリエ川に沿って位置する。人口2万6528(1999)。古くからの温泉保養地で、肝臓、胆石、胃腸、アレルギーなどの治療に効く。カジノもある。ワイン、ミネラルウォーター、機械、ケーブルなどの工業もある。鉱水(ビシー水)はローマ人も利用し、17世紀には湯治場として栄えた。第二次世界大戦中の1940~1944年、ペタン将軍のビシー政権が置かれた。[大嶽幸彦][参照項目] | ビシー政権 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビシー」の意味・わかりやすい解説 ビシーVichy フランス中部,アリエ県の温泉都市。アリエ川東岸に位置する。第2次世界大戦中ペタン元帥のビシー政府がおかれた (1940~44) 。ローマ時代から温泉地として知られ,17世紀以降保養地として人気が出,19世紀にナポレオン3世の来訪によって発展した。温泉は重炭酸泉で泉温 17~66℃。湯治場,ホテル,スポーツ施設が整っており,毎年 13万人以上が訪れている。肝臓,胃などにきくとされ,鉱泉の水は「ビシー水」として各国に輸出される。食品,製薬などの軽工業もある。人口2万 8048 (1990) 。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報