日本大百科全書(ニッポニカ) 「ピブン」の意味・わかりやすい解説
ピブン
ぴぶん
Pibul Songgram
(1897―1964)
タイの軍人、政治家。1924年国防省留学生として渡仏。1932年陸軍少佐として絶対王制打倒の立憲革命に参加した。1934年国防相に就任、好敵手プリディの率いる文民派と抗争。1938年第一次ピブン内閣を組閣、国名をシャムからタイと改めた。1942年(昭和17)日本と防衛同盟を締結、戦況悪化に伴い1944年失脚。1945年戦犯として逮捕されるが1946年釈放され、1947年プリディ派打倒のクーデターに成功、1948年首相に就任。反共親米路線によって地位強化を図り、1954年には東南アジア条約機構(SEATO(シアトー))発足にも尽力。1957年サリット元帥によるクーデターで失脚、1964年(昭和39)亡命先の神奈川県で客死した。
[黒柳米司]
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