ピンチ効果(読み)ピンチこうか(英語表記)pinch effect

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピンチ効果」の意味・わかりやすい解説

ピンチ効果
ピンチこうか
pinch effect

(1) プラズマ中に流れる電流が大きくなると,それを取巻く強い磁場が生じ,その磁気圧の力でプラズマが締めつけられ,中心部に圧縮される現象。柱状または環状などの高温プラズマをつくるのに利用される。柱状プラズマの軸方向に電流を流す直線状ピンチ (zピンチ) や,誘導により方位方向に電流を流す誘導ピンチ (テータピンチまたは θ ピンチ) などがある。ピンチ効果はまた高温の細いプラズマをプラズマジェットでつくるのにも応用される。 (2) 融解した棒状金属に大電流が流れるとき,断面の細い部分が絞られてますます細くなり,切断する現象。同じ方向に流れる電流の間には吸引力が働き,その力は細い部分で特に大きくなることに起因する。切断した部分はすぐにつながるが,またピンチ効果を生じ,動作は繰返される。

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