一様(読み)イチヨウ

デジタル大辞泉 「一様」の意味・読み・例文・類語

いち‐よう〔‐ヤウ〕【一様】

[名・形動]
全部同じようすであること。また、そのさま。同様。「皆一様に神妙にしている」
世間によくあること。ありふれていること。また、そのさま。普通。「尋常一様な行動とは思えない」
[類語](1均一均質画一画一的一色等質同質一律無差別千篇一律等しい同じ同一等価同等均等等し並みイコール互角五分ごぶ元元対等同列同級同席同位符合合致一致吻合ふんごう整合暗合該当適合適応相当即応順応対応照応見合う当てはまる伯仲五分五分おっつかっつ拮抗きっこうどっこいどっこいとんとん匹敵比肩伍する相半ばする肩を並べる勝るとも劣らない並び立つ負けず劣らずいずれ劣らぬ似たり寄ったり並ぶ団栗どんぐりせい比べ双璧ちょぼちょぼ甲乙付け難い雁行一進一退鍔競つばぜり合い竜虎相追いつ追われつ抜きつ抜かれつ競り合うせめぎ合う攻防一歩も引かぬ一緒同前同然同上同類共通同様そのまま/(2一方ひとかた尋常尋常一様ひと通りありきたり普通一般一般的通常平常標準標準的平均的通例正常当たり前並大抵ノーマルスタンダードレギュラー

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精選版 日本国語大辞典 「一様」の意味・読み・例文・類語

いち‐よう‥ヤウ【一様】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 二つ以上の物事のさまが同じであること。そろっているさま。同様。⇔多様
    1. [初出の実例]「薫風吹雨湿山房、洗出薔薇一様妝」(出典:宝覚真空禅師録(1346)乾・豊州蒋山興聖万寿禅寺語録)
    2. 「其の次に逞(たくま)しき馬に厚総(あつぶさ)懸けて、一様の鎧着たる兵(つはもの)八百余騎」(出典:太平記(14C後)六)
    3. [その他の文献]〔王建‐宮詞〕
  3. 常に同一の有様であること。また、そのさま。一つの種類。ひととおり。
    1. [初出の実例]「心で云事あり、字の心で云事あり、一様にはないぞ」(出典:土井本周易抄(1477)一)
  4. 他と異なる一種のおもむきがあること。ひとくせあること。また、そのさま。一風
    1. [初出の実例]「人には一やう変りて出立ちけり」(出典:義経記(室町中か)二)
  5. 世間にざらにあること。ありふれているさま。
    1. [初出の実例]「なみなみ一様(イチヤウ)の種類とは見えず」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉五)
    2. [その他の文献]〔杜秉‐寒夜詩〕

ひとつ‐さま【一様】

  1. 〘 名詞 〙
  2. いつも同じ様子調子であること。一律。いちよう。
    1. [初出の実例]「ひとつさまに世の中をおぼしの給はぬ御本性なれば」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜上)
  3. 他と同じ様子・形であること。
    1. [初出の実例]「両の指をもて結むて同心(ヒトツサマ)に作(な)せ」(出典:南海寄帰内法伝平安後期点(1050頃)二)

ひと‐よう‥ヤウ【一様】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 形動 ) 同じようなさま。互いに似通っているさま。いちよう。
    1. [初出の実例]「女しき所なかめるぞひとやうなめる」(出典:源氏物語(1001‐14頃)蛍)
  3. ひとつ意味。ひとつの事情。また、ひとつのやり方。
    1. [初出の実例]「趙のまいのやうはなにとあるやら一やうあらうぞ」(出典:玉塵抄(1563)三一)

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普及版 字通 「一様」の読み・字形・画数・意味

【一様】いちよう(やう)

同じさま。また一様式。〔滄浪詩話詩評〕五言句は、衆人是れ一樣、少陵(杜甫)是れ一樣、之()是れ一樣、王(安石)是れ一樣、本是れ一樣なり。

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