ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フアン・カルロス1世」の意味・わかりやすい解説
フアン・カルロス1世
フアン・カルロスいっせい
Juan Carlos I
スペイン王(在位 1975~2014)。フルネーム Juan Carlos Alfonso Victor María de Borbón y Borbón。1931年のスペイン共和政の成立で亡命したアルフォンソ13世の第3子ドン・フアン皇太子の第1子。イタリア,スイス,ポルトガルで教育を受け 1955年帰国。陸軍,海軍,空軍の各士官学校およびマドリード大学で学んだ。1969年フランシスコ・フランコ・バアモンデ総統から後継者に指名され,1975年11月22日フランコ総統の死後,国家元首および国王の位についた。1976年以降政党活動の自由を認め,国会を二院制議会(→両院制)に改めるなど漸進的な自由化政策をとり,スペインの民主化を進めた。国民の間で高い人気を保ったが,21世紀初頭に王室の財務をめぐる不正疑惑などが浮上した。2014年6月退位の意向を表明。同 2014年6月19日息子のフェリペ6世が即位した。(→スペイン史)
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