ファンロンパイ(英語表記)Van Rompuy, Herman

デジタル大辞泉 「ファンロンパイ」の意味・読み・例文・類語

ファン‐ロンパイ(Herman Van Rompuy)

[1947~ ]ベルギー政治家。1973年にキリスト教民主党から政界入り。2008年にはベルギーの首相就任し、国内における地域間対立の調整などに手腕を振るう。2009年、初代欧州理事会常任議長に就任。ファン‐ロンパウ。バン‐ロンプイ。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファンロンパイ」の意味・わかりやすい解説

ファン・ロンパイ
Van Rompuy, Herman

[生]1947.10.31. ブリュッセル
ベルギーの政治家。首相(在任 2008~09)。初代ヨーロッパ理事会常任議長(ヨーロッパ連合 EU大統領。在任 2009~14)。フルネーム Herman Achille Van Rompuy。ルーバン大学で 1968年哲学学士号,1971年経済学修士号を取得。1972年エコノミストとしてベルギー国立銀行に就職したが,翌 1973年政界入りし 1975年には金融界を去った。その 3年後にはキリスト教民主党の全国事務局で活動するようになり,1988~93年党首を務めた。1993年副首相兼予算大臣に就任し,財政赤字を大幅に削減した。1999年の選挙でキリスト教民主党が敗北したため辞任。同 1999年,代議院(下院議会)議員に選出され,2004年名誉職の国務大臣に任命された。2007年7月代議院議長に就任。2008年12月キリスト教民主党所属のイブ・レテルメ首相が辞任すると,国王アルベール2世に指名されて不本意ながら後任の首相に就任した。以前からの国王の要請にこたえ,孤立するフランス語共同体ワロン地域(→ワロン人)とフラマン語共同体の関係をとりもったことにより,任期中は共同体間の緊張が緩和された。EU加盟国首脳に外交手腕を買われ,2009年のリスボン条約批准により新設された,EUの最高意思決定機関であるヨーロッパ理事会常任議長に選ばれた。2012年再任され,2014年任期満了で退任した。

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