ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「フローリス」の意味・わかりやすい解説
フローリス
Floris (de Vriendt), Cornelis
[没]1575.10.20. アントウェルペン
フランドルの建築家,メダル制作家,彫刻家。画家の F.フローリスの兄。 1540年代の数年間イタリアに滞在。ゴシックとイタリア・ルネサンス様式との融合をはかり,16世紀北欧建築の支配的様式となる独自の作風を樹立。ローマン・グロテスク装飾をフランドルにもたらした。作品はアントウェルペン市庁舎 (1561~65) 。彫刻ではトゥルネ聖堂の内陣仕切り (72) ,シュレースウィヒにあるデンマーク王フレデリック1世の碑 (50~52) ,デンマークのロスキルデにあるクリスチアン2世の碑 (68~75) 。
フローリス
Floris de Vriendt, Frans
[没]1570.10.1. アントウェルペン
フランドルの画家。 C.フローリスの弟。 1540年生地の画家組合に登録。 40年代初頭にイタリアにおもむき,ミケランジェロの『最後の審判』 (バチカン,システィナ礼拝堂) に影響され,古典古代の彫刻,ミケランジェロやラファエロの絵画を学んで帰国。生地に工房を構えロマニストの中心的存在として活動,多数の弟子を養成した。作品『反逆天使の墜落』 (1554,アントウェルペン王立美術館) 。
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