プエルト・モント(読み)ぷえるともんと(英語表記)Puerto Montt

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プエルト・モント」の意味・わかりやすい解説

プエルト・モント
ぷえるともんと
Puerto Montt

南アメリカ、チリ南部の第10地域の首都。人口17万4952(2002国勢調査速報値)。サンティアゴ南方1080キロメートルに位置し、鉄道とパン・アメリカン・ハイウェーが通じる。1853年に建設され、ドイツ人をはじめとするヨーロッパ移民が周辺地域に多数定住した。移民によって農牧林業が開発され、同市は農牧畜産品、木材集散地として発達した。近くに漁港アンヘルモがあり漁業も盛んである。付近の湖沼地帯とフィヨルド海岸地帯を含む観光の中心地でもある。市の南方にあるチロエ島とはフェリーで結ばれ、同島との往来も盛んである。

[細野昭雄]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「プエルト・モント」の意味・わかりやすい解説

プエルトモント
Puerto Montt

チリ南部の港湾都市。チリ本土とチロエ島によって東西を囲まれた太平洋の入り海の最奥部,レロンカビ湾の湾奥に位置する。 1853年建設され,ドイツ系移住者の入植によって発展した町で,現在もドイツ的色彩が色濃く残っている。農業地帯の商工業中心地で,小麦,ジャガイモ,家畜などを集散し,沿岸では漁業も盛ん。市内には魚缶詰,なめし皮,製材などの工場がある。周辺には森林におおわれた丘陵,フィヨルド,ヤンキウエ湖をはじめとする大小の湖,万年雪をいただくアンデス高峰などがあり,観光・保養地としてもにぎわう。交通の要地で,南アメリカ大陸西岸を南下してくるパンアメリカン・ハイウェーとチリ縦貫鉄道の終点。また南のチロエ島,プエルトアイセン,プンタアレナスなどへいたる沿岸航路の起点となっている。人口 10万 6528 (1990推計) 。

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