20世紀西洋人名事典 「ヘルマンヘッセ」の解説
ヘルマン ヘッセ
Hermann Hesse
1877.7.2 - 1962.8.9
スイスの小説家,詩人。
カルフ(南ドイツのシュヴァーベン)生まれ。
1899年処女詩集を出版し、1904年小説家としてデビュー。’12年スイスに隠棲。第一次大戦時に公然と戦争批判を行い、新聞、雑誌からボイコットを受ける。’23年スイス国籍を取得。戦後、度重なる家庭内の不幸からノイローゼになり、ユングの心理学と出会い、人間の使命は内面への道を歩むことと認識し、作品「デミアン」に結実させた。その後、東洋思想へ関心が向かい、大作「ガラス玉演戯」(’43年)はゲーテ的教養と東洋的秘教の両世界を結ぶ遺言的作品である。他に「車輪の下」(’06年)、「春の嵐」(’10年)などの作品がある。’46年ノーベル文学賞を受賞。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報