ベバリッジ報告(読み)ベバリッジほうこく(英語表記)Beveridge Report

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベバリッジ報告」の意味・わかりやすい解説

ベバリッジ報告
ベバリッジほうこく
Beveridge Report

イギリスの社会保障制度に関する報告書。正式名称『社会保険および関連サービス』Social Insurance and Allied Services。報告書をとりまとめた経済学者ウィリアム・ヘンリー・ベバリッジの名前からこう呼ばれる。ウィンストン・レナード・スペンサーチャーチル首相の委託により,1942年に発表。貧困の解消を主眼として,基本的な社会生活を充足させるための社会保険と,緊急事態に対処するための国家扶助を二大テーマに掲げている。社会保険については原則として,均一負担と均一給付の平等主義最低限の国民生活の保障,全国民を保障の対象とすることがうたわれた。第2次世界大戦後のイギリスにおける「揺籃から墓場まで」といわれる社会保障制度の基礎となった。

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