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児童手当 じどうてあて

知恵蔵の解説

児童手当

児童手当法に基づき、家庭生活の安定と健全育成及び資質向上を目的とし、養育者に現金給付されるもの。所得が一定額以上の場合支給されない。近年少子化対策として、義務教育就学前までだった子供の対象年齢を段階的に拡充。2004年4月から小学校3学年修了までに、06年4月から小学校6学年修了までとなり、所得制限も緩和された。給付額は第1子・第2子5000円、第3子以降1万円(月額)。06年6月に3歳未満の増額を少子化対策会議で決定したが財源の確保に議論がある。日本はその財源の約7割が事業主からの拠出金で賄われ、公費(国・地方自治体)は約3割に過ぎない。欧州先進国では全額国庫や公費負担の国が多く、対象年齢・給付額共に日本より充実している。他に児童福祉関係の類似の手当として、離婚により父と生計を同じくしない児童を養育している母などに給付される児童扶養手当(対象は18歳以下)、障害児を家庭で養育している父母などに給付される特別児童扶養手当(対象は20歳未満)がある。

(中谷茂一 聖学院大学助教授 / 2007年)

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

児童手当

中学校修了までの子を育てている保護者に支給される手当。健やかな成長を支えるためで、現在の支給額は月1万~1万5千円(所得制限あり)。費用は、国と自治体などが分担している。民主党政権が2010年4月に「子ども手当」に切り替えたが、12年4月から児童手当に戻った。

(2013-02-19 朝日新聞 朝刊 1社会)

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デジタル大辞泉の解説

じどう‐てあて【児童手当】

児童手当法に基づき、児童を養育している者に支給される手当。所得が一定額以下で、小学校修了前(12歳到達後の最初の3月31日まで)の児童を養育する者が対象。平成22~23年度(2010~11)は子ども手当として支給され、平成24年度(2012)は児童手当の名称に戻された。

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百科事典マイペディアの解説

児童手当【じどうてあて】

一般家庭における児童養育費の負担を軽減し,児童の健全な育成と資質の向上を図ることを目的とする社会保障制度の一つ。国家責任においてなされる点で,日本の企業にみられる家族手当制度とは異なる。

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世界大百科事典 第2版の解説

じどうてあて【児童手当】

児童手当制度は児童を養育している者に現金給付をすることにより,家庭における生活の安定に寄与するとともに,次代の社会を担う児童の健全な育成と資質の向上に資することを目的とする制度である。児童手当は社会保障制度の重要な一部門を占めるものであり,企業福祉の一環として現在多くの民間企業で支給されている家族(扶養)手当とはその性格を異にする。児童手当は,一方では両親が児童養育の責任を果たすための補助として,他方では児童の育成に社会が積極的に参加し,新しい責任を引き受けたものとしてみられるべきである。

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大辞林 第三版の解説

じどうてあて【児童手当】

児童の養育にともなう家計負担の軽減を目的に支給する手当。児童の年齢や養育者の所得が給付要件となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

児童手当
じどうてあて

児童手当法(昭和46年法律第73号)に基づいて、児童を養育している家庭に支給される手当。家庭における生活の安定に寄与し、次代の社会を担う児童の健全な育成および資質の向上に資することを目的としている。児童手当制度は、他の社会保障制度や他国の児童手当制度と異なり、(1)全国民を対象にした単一の制度、(2)事業主拠出金の導入、(3)一般児童健全育成施策としての位置づけ、という三つの特徴をもっている。
 1940年代から児童手当の必要性が指摘されていたものの、当時はより緊急性の高い施策を優先せざるをえない事情や人口過剰が問題となっていたことから制度化は遅れ、1960年代に入ってようやく具体的な制度設計の議論が始まり、1971年(昭和46)に児童手当法は成立した。
 当初は義務教育修了前の児童を含む18歳未満の児童3人以上を監護し、かつこれと一定の生計関係にある者に対して、第3子以降の児童1人につき月額5000円(市町村民税所得割非課税者の場合には7000円)の手当が支給されていた(月額3000円からの段階的拡大)。また所得制限は5人世帯で200万円程度と設定されてスタートした。その後はとくに少子化が問題になる1990年代以降、支給対象児童および年齢が拡大し、支給額は増額、所得制限の強化・緩和、費用負担割合の見直しなどが継続的に行われている。1994年(平成6)には、各種の育児支援サービスや児童の健全育成のための条件整備を行う「児童育成事業」による助成が制度化された。
 2007年(平成19)にはようやく3歳未満の支給額が一律1万円、3歳以上小学校修了前の児童は第1子・第2子が5000円、第3子以降が1万円になり(特例給付)、所得制限限度額は夫婦と児童2人世帯の場合、574万円程度(会社員等は646万円程度)となった。2009年に政権交代によって誕生した政府は、選挙公約であった「子ども手当」を2010年4月から実施し、これにより月額1万3000円を、0歳以上15歳に達する最初の年度末まで、所得制限なく支給することとなった。これにより児童手当は廃止された。その後子ども手当は、翌年10月から2012年3月までは3歳未満と小学生までの第3子以降が月額1万5000円、3歳から小学生の第2子までと中学生は月額1万円が支給されることになった。しかし、東日本大震災の復興財源の確保を優先するため、2012年3月で子ども手当は廃止されることとなった。[中村強士]
子ども手当の廃止に伴い、2012年4月「児童手当法の一部を改正する法律」が施行され、新たな児童手当制度がはじまった。支給対象は中学校終了までの国内に住所のある児童。受給資格者は監護生計要件を満たす父母などで、児童養護施設に入所している児童については、施設の設置者等が受給資格者となる。また、受給対象には所得制限が設けられる(所得制限は同年6月分から適用)。支給額(月額)は、3歳未満が一律1万5000円、3歳~小学校終了までは第1子、第2子が1万円、第3子以降が1万5000円、中学生は一律1万円。所得制限限度額は夫婦と児童2人の場合、年収ベースで960万円。ただし当分の間の特例給付として、所得制限以上の児童にも一律5000円が支給される。なお、保育料は直接徴収が可能で、学校給食費等は本人の同意により手当から納付することが可能である(いずれも自治体の判断により実施)。[編集部]
『児童手当制度研究会監修『児童手当法の解説』4訂版(2007・中央法規出版)』

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世界大百科事典内の児童手当の言及

【家族手当】より

…日本には第1次大戦末期に移入され,第2次大戦後の電産型賃金体系の実施以来,急速に普及したが,日本の家族手当は(1)のタイプ,しかも個別企業の支給する手当が基本であり,(2)が主流の欧米諸国と著しい対照をなす。社会保障としては,ようやく1972年1月に児童手当が発足したが,支給が第3子以降の子女に限定されるなど,まだきわめて不十分な現状である。日本の家族手当は,このような社会保障の未発達を前提とし,低賃金を補うものとして賃金体系に重要な位置を占めてきた。…

※「児童手当」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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