ベランジェ(その他表記)Pierre Jean de Béranger

デジタル大辞泉 「ベランジェ」の意味・読み・例文・類語

ベランジェ(Pierre Jean de Béranger)

[1780~1857]フランス詩人シャンソン作家として民衆人気を集めた。作「古い旗」「老兵士」など。

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精選版 日本国語大辞典 「ベランジェ」の意味・読み・例文・類語

ベランジェ

  1. ( Pierre-Jean de Béranger ピエール=ジャン=ド━ ) フランスの詩人。風刺抒情に満ちた数多くのシャンソンを書いた。作品に「イブトの王様」「老兵士」「善人の神」など。(一七八〇‐一八五七

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改訂新版 世界大百科事典 「ベランジェ」の意味・わかりやすい解説

ベランジェ
Pierre Jean de Béranger
生没年:1780-1857

フランスの風刺歌謡作者パリに生まれ,フランス革命のさなかにほとんど孤児同然にして育ったが,王政復古期に,シャルル10世や教皇に対する痛烈な風刺歌(《イブトの王さまRoi d'Yvetot》《教皇の結婚Le mariage du pape》等)と,旧ナポレオン軍兵士を哀惜する歌を書くことによって,広く大衆の共感を得,一躍有名になった。1821年と28年刊行の2編の《歌謡集Chansons》が,いずれも公序良俗に反するものとして投獄され,罰金を課せられたが,そのことが彼をフランスで最も人気のある〈国民詩人〉の地位へと押し上げ,その歌集は10万部以上も売れた。33年に創作を絶った後も,七月王政から第二帝政に至るまで,民衆に絶大なる影響力をもつ詩人でありつづけたが,いかなる栄誉公職も拒み,一庶民の生活と反権力・反権威の姿勢を守り通した。没後に《自伝Mabiographie》が出版された。彼の詩の大衆性と政治的影響力とが,生前の彼に対する過大な評価と死後の不当な過小評価を生み出した。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ベランジェ」の意味・わかりやすい解説

ベランジェ
べらんじぇ
Pierre Jean de Béranger
(1780―1857)

フランスの小唄(こうた)(シャンソン)作者。王政復古期に人気を博す。作品は、感傷的、享楽的なものから政治的、哲学的なものまで幅広く、自由を愛し権威を嫌う姿勢を貫いた。そのため親ナポレオン感情や自由思想を歌う作品が当局の忌諱(きき)に触れ、二度入獄のめにあった。七月革命後は自己の役割の終わったことを悟り、1833年の『小唄集』を最後に筆を絶った。

[及川 茂]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ベランジェ」の意味・わかりやすい解説

ベランジェ
Béranger, Pierre Jean de

[生]1780.8.19. パリ
[没]1857.7.16. パリ
フランスのシャンソン作者。さまざまな職業を経て,シャンソン作者となり,大衆の人気を獲得。陽気な人生の喜びとともに政治批判をも歌い,投獄されたこともある。主著『シャンソン集』 Chansons (5巻,1815~33) ,『自叙伝』 Ma Biographie (57) 。

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百科事典マイペディア 「ベランジェ」の意味・わかりやすい解説

ベランジェ

フランスの詩人。《歌謡集》(1812年―1830年)に収められた詩により,民衆に最も人気のあった風刺歌謡作家。陽気で愛国的なその詩は,王政復古時代の支配階級に対する痛烈な批判を含んでいた。広く大衆の人気を得,影響力をもったが,政治権力とはつねに距離をとろうとした。

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