ボルデ
ぼるで
Jules Jean Baptiste Vincent Bordet
(1870―1961)
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
Sponserd by 
ボルデ
Jules Jean Baptiste Vincent Bordet
生没年:1870-1961
ベルギーの細菌学・血清学者。小学校長の息子として生まれ,ブリュッセル大学を卒業後パリに出て1894年パスツール研究所に入所し,はじめE.メチニコフの研究室で働いた。1901年ブリュッセルのパスツール研究所長となったが,その数年間に彼はつぎつぎと,たとえば赤血球凝集反応,溶血反応,補体結合反応などといった主要な抗原抗体反応の手法を確定し,その機序についての論議を深めて,のちの血清学的診断法の進歩に大いなる寄与をなした。それらの業績によって19年ノーベル生理学・医学賞を授与された。主著に《感染症免疫論》(1920)がある。
執筆者:秋元 寿恵夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
Sponserd by 
ボルデ
ベルギーの生理学者。ブリュッセルのパスツール研究所長,ブリュッセル大学細菌学教授。赤血球凝集反応,溶血反応,補体結合反応など,主要な抗原抗体反応の手法を確立し,血清学的診断法の発展に貢献した。また,百日咳(ひゃくにちぜき)菌を発見したことでも知られる。1919年ノーベル生理医学賞。
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
Sponserd by 
ボルデ
Bordet, Jules Jean Baptiste Vincent
[生]1870.6.13. ソアニー
[没]1961.4.6. ブリュッセル
ベルギーの細菌学者。 1892年ブリュッセル大学医学部を卒業。 94~1901年パリのパスツール研究所で研究し,その後ブリュッセルに帰ってブラバント地方にパスツール研究所を設立し,40年まで所長をつとめた。また 1907~35年,母校の細菌学教授。免疫学および細菌学の分野に業績を残し,補体結合反応や百日咳菌を発見した。免疫に関する研究で 19年,ノーベル生理学・医学賞を受賞した。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
Sponserd by 
世界大百科事典(旧版)内のボルデの言及
【百日咳】より
…一度かかると終生免疫をうるといわれる。百日咳菌Bordetella pertussisは1906年ボルデーJ.BordetとジャングーO.Gengouによって患者から分離された小杆菌(1.0~1.5μm×0.3~0.5μm)で,グラム陰性。病原菌の侵入は飛沫感染,すなわち患者の咳をあびることによる。…
【百日咳】より
…一度かかると終生免疫をうるといわれる。百日咳菌Bordetella pertussisは1906年ボルデーJ.BordetとジャングーO.Gengouによって患者から分離された小杆菌(1.0~1.5μm×0.3~0.5μm)で,グラム陰性。病原菌の侵入は飛沫感染,すなわち患者の咳をあびることによる。…
【ワッセルマン反応】より
…この方法はワッセルマン反応と呼ばれて有名になり,梅毒の血清学的診断法の代名詞ともなった。ただし,同様の試みはこれ以前にフランスのJ.ボルデらも行っており(1901),補体結合反応の原理をも見いだしていたので,フランスではこの反応をボルデ=ワッセルマン反応と呼ぶことが多い。またブダペストのデートルL.Detreも独立に同じ方法による結果を,ワッサーマンのサルについての報告の約10日後,ヒトについての報告の前に公表している。…
※「ボルデ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
Sponserd by 