聖ソフィア大聖堂(読み)セイソフィアダイセイドウ

デジタル大辞泉 「聖ソフィア大聖堂」の意味・読み・例文・類語

せいソフィア‐だいせいどう〔‐ダイセイダウ〕【聖ソフィア大聖堂】

Sobor Sviatoyi SofiyiСобор Святої Софіїウクライナの首都キーウにある大聖堂。1037年に創建。18世紀初頭にビザンチン式からバロック式に改築されたが、内部はビザンチン式のままで、「乙女オランドの像」などのモザイクフレスコ画が残されている。1990年に「キーウ聖ソフィア大聖堂と関連する修道院建築物群、キーウペチェルーシカ大修道院」として世界遺産文化遺産)に登録、2023年より危機遺産
Katedralata crkva Sveta Sofija》北マケドニア西部の都市オフリドにある大聖堂。ブルガリア帝国の支配下にあった11世紀に建造オスマン帝国時代にイスラム寺院に転用された。第二次大戦後の修復作業により、11世紀から13世紀にかけてのフレスコ画が見られるようになった。
Sobor Svyatoy SofiiСобор Святой Софииロシア連邦北西部、ノブゴロド州の都市ノブゴロドにあるロシア正教会の大聖堂。11世紀半ば、ノブゴロド公ウラジーミルにより建造。現存するロシア最古の建造物の一つとして知られる。内部の壁面フレスコ画が施され、主祭壇の横に12世紀のイコン「オラントの聖母」がある。1992年、「ノブゴロドの文化財と周辺地区」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録された。
Ayasofya》⇒アヤソフィア

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「聖ソフィア大聖堂」の意味・わかりやすい解説

聖ソフィア大聖堂[キーウ]
せいソフィアだいせいどう[キーウ]
Cathedral of St. Sophia, Kyiv

ウクライナの首都キーウキエフ)にある大聖堂。ロシア人初の統一国家として成立したキエフ公国ヤロスラフ1世によって 11世紀初頭に創建されたビザンチン様式(→ビザンチン建築)のギリシア十字式聖堂で,ロシアにおけるキリスト教聖地となった。有名な『祈る聖母』『乙女オランドの像』をはじめとするモザイクフレスコで飾られたドームを中心に,金箔など豪華な内部装飾が施されている。17世紀末から18世紀初頭にかけて改修が行なわれ,ウクライナ・バロック様式(→バロック建築)の鐘楼が建てられた。また,中世にロシア初の図書館が創設されたことでも知られる。1990年,周辺の修道院群,キーウ・ペチェルーシク大修道院とともに世界遺産の文化遺産に登録。

聖ソフィア大聖堂[ノブゴロド]
せいソフィアだいせいどう[ノブゴロド]
Cathedral of St. Sophia, Novgorod

ロシアのノブゴロドにあるロマネスク様式の大聖堂。建立は 1045~52年といわれる。全体にきわめて簡潔な美しさをもっている。入口のブロンズ浮彫と内部のフレスコは,ノブゴロド派作品として知られている。(→ロマネスク建築

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