日本大百科全書(ニッポニカ) 「ボン大学」の意味・わかりやすい解説
ボン大学
ぼんだいがく
Rheinische Friedrich-Wilhelms-Universität Bonn
ドイツ連邦共和国のボンにある大学。起源は1777年ケルンの大司教によって設立されたアカデミーにさかのぼり、1786年大学として認可された。18世紀末ナポレオン軍の侵入により一時閉鎖されたが、ボンがプロイセンに併合された1818年ウィルヘルム3世により、ベルリン大学を範として再興され、一大発展を遂げた。この新しい大学を舞台に、教授陣として歴史学のアルント、神学のクレーメンCarl Clemen(1865―1940)、古代史のニーブール、物理学のヘルツ、生理学のミューラー、天文学のアルゲランダーらが活躍した。1934年には、農業専門大学を農学部として吸収し、現在では8学部体制(プロテスタント神学、カトリック神学、法律・経済学、医学、哲学、数学・自然科学、農学、教育学)となっている。第二次世界大戦中に主要施設は破壊されたが、戦後復旧し、目覚ましい発展を遂げた。1960年代後半から学生が急増し、1995年現在、教員数約2800人、学生数約3万7000人。
[馬越 徹]