ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マクレナン」の意味・わかりやすい解説
マクレナン
MacLennan, Hugh
[没]1990.11.7. モントリオール
カナダの小説家,エッセイスト。ローズ奨学生としてイギリスのオックスフォード大学で学び,1935年プリンストン大学で学位を取得。1951~63年,マギル大学イギリス文学教授。『気圧計上昇』Barometer Rising(1941)で文壇に登場し,第2作『二つの孤独』Two Solitudes(1945)によって,一躍イギリス系カナダの代表的作家と目されるにいたった。その後も『断崖』The Precipice(1948),『各人の息子』Each Man's Son(1951),『夜の終りを告げる見張り』The Watch That Ends the Night(1959),『スフィンクス帰還』Return of the Sphinx(1967)などの小説で,カナダとはなにかというテーマを精力的に追求。『カナダの七つの川』The Seven Rivers of Canada(1961)は優れた歴史紀行。
マクレナン
McLennan, John Ferguson
[没]1881.6.16. ケント
スコットランドの社会人類学者。ケンブリッジ大学卒業後,1857年より弁護士として活躍。 71年にはスコットランドの議事法起草者となった。母権制,父権制に関して原始時代の家族や法律制度を研究し,外婚制,内婚制の用語を初めて使用した。また,一妻多夫婚説やトーテム起源説 (→トーテミズム ) を発表,婚姻や宗教制度の起源を比較人類学的に研究した先駆者の一人。主著『原始婚姻』 Primitive Marriage (1865) ,"The Patriarchal Theory" (85) 。
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