ポーランドの詩人。ミロシュとも呼ばれる。リトアニア生れ。ビルニュスの大学を経て,1934-35年パリに留学。第2次世界大戦中は,ワルシャワで地下出版活動に参加した。戦後は駐米,駐仏大使館の文化アタッシェを務め,51年パリで亡命,58年アメリカに渡った。長年,パリの亡命誌《クルトゥラ(文化)》に寄稿し,とくに知識人が共産党政権に妥協していくさまを冷静に暴いた評論風の実録《囚われの魂》(1953)によって国際的名声を得た。そのため,ポーランド当局から嫌われたが,80年秋にノーベル文学賞を受賞。翌81年に本国でも彼の詩作の一部が詩集として初めて刊行された。その詩風は急進的な前衛作品《冷えきった時代の詩》(1933)から〈軽蔑の時代〉に抗議する人道主義的な哲学を深化した《生き残ること》(1945)へとたどる。詩集数巻のほか,自伝風小説《イサの谷》(1955),回想記《欧州家族》(1959),評論《サンフランシスコ湾の眺め》(1969)などがある。81年,短期間帰国。カリフォルニア大学バークリー校の教授を務めた。
執筆者:工藤 幸雄
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